eスポーツの世界で活躍した、FPS(ファーストパーソンシューティング)プロゲーマーであり、ゲーム実況者でもある『dev1ce』を皆さんはご存知でしょうか?
そもそもeスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、ゲームを使った対戦でありながら、スポーツ競技として捉える際の名称です。
日本は、世界ではeスポーツ後進国ですが、中にはeスポーツの賞金により生活する、プロゲーマーと呼ばれる人々も存在します。今回は、海外で活躍しながら、ゲームの賞金だけで、高額の年俸を稼ぎ続けるトップのプロゲーマー、dev1ceを紹介していきます。
dev1ceの経歴。自ら最強のチームを設立
(https://liquipedia.net/counterstrike/Dev1ce)
dev1ceとは本名はニコライ・リーツでデンマーク出身のプロゲーマーです。device、devveといった愛称も同一人物です。
dev1ceは弟と10代のときにゲームキャリアをスタートさせました。当時からの才能は豊かだったようです。一方で、彼はバドミントンの才能もあり、14歳のときには国内の強豪チームが獲得を狙っていたようですが。本人はオファーを拒否したようです。その理由は膝をケガしていたことで、さらには「バドミントンよりもゲームをプレイしたかった」と後に語っています。
dev1ceが『CS:GO』でデビューしたのは2013年3月でのこと。スウェーデンのチーム『Fnatic』の一員として『ESL Major Series One』や『Spring 2013: Cup #4』を戦いました。それから、ニコやカジュンブ、ドゥプレー、フェティシュらとともにチーム『Copenhagen Wolves』に加入。そこで、冬にはいくつかの小さなイベントを勝ち取り、最も大きなイベントであった『ドリームハック・ウィンター』では5~8位で終えました。
2014年2月にはイギリスのチーム『Team Dignitas』にドゥプレー、カジュンブらとともに加わりました。このチームでも素晴らしいプレイを続けていましたが、優勝を経験することは一度もできず、多くの大会で3位止まりとなりました。一方で、2014年の『CS:GO』世界ランキングでdev1ceは20位に入りました。
2015年にはアメリカのチーム『Team SoloMid (TSM)』へメンバーの多くが移籍。ここでは多くの大会に参加し、優勝を経験することができました。さらにはHLTV.org.の発表する世界ランキングでこの年はトップ3に入る飛躍の一年ともなっています。
2015年の終わりにはチームに別れを告げ、新しい年から自身がチーム『Astralis』を設立。現在も自身が所属するチームでもあります。2016年は世界トップ3に再び入りました。2017年はチームとしてもメジャートーナメント『ELEAGUE Major 2017』を制し、世界最強のチームとなりました。2018年現在も世界トップクラスのチームとして名前を轟かせています。
出典:https://liquipedia.net/counterstrike/Dev1ce
生年月日 | 1995年9月8日 |
愛称 | dev1ce、device、devve |
拠点 | ヨーロッパ |
所属チーム | Astrails |
得意タイトル | 『Counter-Strike: Global Offensive』、『Counter-Strike: Source』 |
プレイスタイル | スナイパー、AWPer |
FPSゲームの申し子、dev1ceが持つ役割
(https://twitter.com/dev1ce)
前述の通り、dev1ceはFPSゲームの申し子です。10代の頃から『カウンターストライク』シリーズに親しみ、現在もプロゲーマーとして活躍中。
任せれる役割はAWPer。アサルトライフルを扱うスナイパーとしてチームの主戦力としての役割を担っています。
出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Nicolai_Reedtz
dev1ceの使用するゲーミングデバイス
Deviceは台湾のメーカー『BenQ』のデバイスを愛用。大半のゲーミングデバイスをここから選び、使用しているようです。
出典:https://devicebook.me/famous-persons/dev1ce
デバイス | メーカー | 機種 |
モニター(右) | BenQ | BenQ ZOWIE XL2546 |
マウス | BenQ | BenQ Zowie EC2-A |
マウスパッド | BenQ | BenQ Zowie G-SR |
キーボード | BenQ | BenQ ZOWIE CELERITAS II |
ヘッドセット | Turtle | Turtle Beach Elite Pro |
Deviceの輝かしい戦績
Deviceは数多くのヨーロッパの大会を中心に、結果を残してきました。50万ドル(約5600万円)といった優勝賞金を受け取ったことも幾度もあります。2017年の時点で約5000万ドル(約56億円)を賞金で稼いでいるとも伝えられています。
出典:https://liquipedia.net/counterstrike/Dev1ce
年 | 月 | 戦績 |
2016 | 12 | Esports Championship Series Season 2 – Finals 優勝 |
2017 | 1 | ELEAGUE Major: Atlanta 2017 優勝 |
2017 | 3 | Intel Extreme Masters XI – World Championship 優勝 |
2017 | 10 | ELEAGUE CS:GO Premier 2017 準優勝 |
2018 | 4 | DreamHack Masters Marseille 2018 優勝 |
2018 | 5 | ESL Pro League Season 7 – Finals 優勝 |
2018 | 6 | Esports Championship Series Season 5 – Finals 優勝 |
2018 | 7 | ELEAGUE CS:GO Premier 2018 優勝 |
2018 | 9 | FACEIT Major: London 2018 優勝 |
2018 | 9 | BLAST Pro Series: Istanbul 2018 優勝 |
Deviceの代表的なプレイ動画
https://www.youtube.com/watch?v=ETS-A0PZoGI
dev1ceの2018年の『CS:GO』ハイライト集です。スナイパーとしても活躍できるdev1ceですが、ハンドガンで相手を次々と撃破する姿もあり、逃げる相手を一撃で撃ち抜くさまは「凄まじい」の一言です。
Deviceの情報まとめ
プロゲーマー、Deviceのことがいくらか理解できたでしょうか?
まだまだ日本ではeスポーツは広く知れ渡っておらず、プロゲーマーと呼ばれる人々も海外に比べると、決して多くはありません。ただ、「ゲームが強いだけ」、そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一方で世界に目を向けると、eスポーツが2024年にはオリンピックの競技になる可能性もすでに報じられています。
まだまだ「たかがゲーム」という意見も少なくないこの業界。それでも、彼らが人生を懸けて戦い、通常の人々の何倍もの額を稼いでいるということを念頭に、ゲーム観戦をしてみると、見方も少しは変わるかもしれません。